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矢印税理士試験:消費税法の難易度について

矢印税理士試験:消費税法対策のポイント
税理士試験における消費税法は選択科目なので、必ずしも受験しなければならないわけではありませんが、過去の受験者データを見る限り、税法科目の中では最も受験者数の多い試験科目となっています。
税法科目の受験者数比較グラフ
税理士になるには、全11科目中5科目に合格(ただし、必須科目はある)すればよいので、考え方によっては、もっと楽(といっても試験自体が簡単ということではなく、あくまで、比較するとトータル学習時間が抑えられるという意味)な選択科目を選んでもよさそうなものです。
税理士試験の税法科目は選択制
チェック相続税法 選択必須科目(所得税法と法人税法)を2科目選択した者はいずれか1科目、そうでない者はいずれか2科目を選択
チェック消費税法
チェック酒税法
いずれか1科目
チェック国税徴収法
チェック事業税
チェック住民税
いずれか1科目
チェック固定資産税
にもかかわらず、消費税法を選択する受験者が圧倒的に多いのは、実務上の頻度が高い選択科目なので、合格後の将来を見据えて、しっかりと学んでおきたい!と考える方が多いからでしょう。

そこで、税理士試験における消費税法対策を行う上で、とりあえず押えておきたい試験の難易度や学習ポイントについて、一通りまとめておくので興味のある方は少し参考にしてみてください。




税理士試験:消費税法の難易度について

ここ数年間の税理士試験における消費税法の試験結果は下記表のとおりです。
受験者数 合格者数 合格率
H24(第62回) 10,730 1,328 12.4% (-1.3)
H25(第63回) 10,912 1,288 11.8% (-0.6)
H26(第64回) 9,713 1,001 10.3% (-1.5)
H27(第65回) 9,249 1,215 13.1% (+2.8)
H28(第66回) 8,508 1,104 13.0% (-0.1)
消費税法の合格率推移グラフ
受験者数は、やや緩やかに下降傾向にありますが、試験合格率の方は10%台前半と、比較的、安定した推移を示しています。

このことから、消費税法は満点の60%という一応の合格基準はあるものの、事実上の相対評価試験であることがうかがえます。

税法科目は会計科目(簿財)合格後に受験する方が多いため、すでに一定レベルの知識を持ち合わせた受験者同士での競争試験となるため、同じ相対評価試験であってもビギナー受験者も混在する会計科目に比べると、受験者に求められる能力は、より一層高くなってくるため、その中での上位10~15%圏内に入るとう行為は相当に厳しいと思ってください。

そこが、会計科目に比べて税法科目の合格が難しいとされる理由のひとつだと言われています。
相対評価試験とは…
「受験者の上位●%」といったように成績上位者から順に合格する試験制度。単純に合格基準さえ満たせば良い絶対評価試験とは異なり、受験者同士での競争が生じるため、受験者自身の本当の実力が問われることとなる。つまり、試験問題の内容(難易度)に合否が左右されるといったことが少ない。一方で、母集団の能力が高い(ライバルの成績が上がる)と、基準レベル自体が高くなるため、合格を手にするには、より高い能力が求めらる。
試験概要・出題傾向からみた難易度
過去の税理士試験を振り返ってみると、消費税法は、理論問題(50点)と計算問題(50点)とで構成されています。

出題内容に関しては、理論問題が、基本、個別理論1題(場合によっては2題)と応用理論1題の計2問、一方、計算問題の方は事例形式の総合問題として出題されることが多く、この傾向については、毎年ほぼ変わりなさそうです。
大問 配点 試験時間
理論問題 1問(2題程度出題) 50点 2時間
計算問題 1問 50点
消費税法は、他の税法科目に比べると計算規定・理論題数が比較的少ないことから、大手資格スクールなどは、消費税法にかける標準学習時間を【250~300時間】を目安にしているようですが、正直なところ、この程度の学習時間ではまったく足りない!というのが現状のようで、大半の受験者は、その2~3倍は覚悟しておくべきだという見方をしています。

また、近年の出題傾向として、消費税法で出題される計算問題は以前よりもボリュームが増し、これまで以上に正確性とスピードが要求されるハイレベルな試験問題へと移行しつつあるようです。

そのため、合格レベルの実力をもった集団がボーダーライン上でせめぎ合っているので1点の重みが大きく、ケアレスミスが致命傷になりかねないのはもとより、他人よりも一歩抜きん出た実力が求められています。



税理士試験:消費税法対策のポイント

税理士試験は受験者同士の〝競争試験〟なので、消費税法に限らず、すべての試験科目において、成績上位10~15%圏内に入る実力が否応なく求められます。

そのため、消費税法対策を行うには、どのような点に注意すればよいのか、その辺りの基本的なポイントについて、ザッとまとめておきます。
理論問題対策
最近は特に事例から税法上の取扱いや制度に関する説明力が求められることも多いので、理論の丸暗記だけでは高得点を狙えませんが、税理士試験における消費税法に関しては、まず何よりも《個別理論》は、すべて暗記しておくことが望ましいため、自分がやりやすい暗記学習法(いつでもでこでも携帯できるようなコンパクトサイズの用紙を作成するなど)を見つけてください。

というのも、本試験で出題される理論問題は横断的なものが多く、暗記した個別理論をベースに文章を組み立てていかなければならないからです。

ただし、覚えなければならない事項は多いものの、本試験で狙われやすい重要論点は限られてくるので、ポイントさえ押えてしまえば、法人税法や消費税法などに比べると学習しやすいはずです。

理論問題対策としては、TAC出版から発売されている『理論マスター』や『理論ドクター』を利用している受験者も多いようですが、本書は個別理論の暗記を進めながら、法律全体の体系が理解できるような構成になっているので、消費税法を受験される方は、一度検討してみる価値はありそうです。
計算問題対策
一方、計算問題については、基本、P/Lなので、簿記や財務諸表論の知識があるに越したことはありませんが、たとえ会計2科目(簿記論/財務諸表論)にパスしていなくても、十分理解できる程度のレベル(ただし、簿記3級程度の知識は必要)です。

近年の出題傾向としては、問題のボリュームが増しており、よりスピードと正確性が求められる試験問題へと移行しつつあること、また非常に実務を意識した内容であり、問題自体も難化傾向が見られます。

しかし、税理士試験における消費税法の計算パターンはある程度決まっているので、そのパターンに応じて計算過程を完璧にマスターしておくことが計算問題を攻略するポイントになってきます。

スピードや正確性は、日頃から演習問題に慣れ親しんでおくことで身に付けることができるので、計算問題対策は、どれだけ多くの演習問題をこなしたかが重要です。

したがって、ひたすら問題を解き、解答を暗記してしまうくらいの徹底した反復練習が有効ですが、問題によっては、計算過程だけでなく、その理由(根拠)について求められる場合もあるので、体系的な理解も必要になってきます。
徹底した反復学習
演習問題を解く!
間違えた!

間違えた!
テキストで確認!
税理士試験における消費税法は、所得税法や法人税法、相続税法などの他の税法科目に比べると、ボリュームが少ないため、学習が楽だと思われがちですが、実はそれは大きな間違いです。

確かに消費税法は所得税法などに比べると押えるべき論点は少ないかもしれませんが、学習すべきボリュームが少ない分、受験者全体の実力が一定レベル以上にあるため、他の受験者との差がつきにくいようです。

そのため、ボーダーライン上に大勢の受験者がいることが予測され、ただ漫然と丸暗記に頼っているような学習法では、この手の競争試験においては合格を勝ち取れないため、ほんの少しのミスが致命傷にもなりかねない!ということを肝に銘じておく必要があります。

また、先にも説明しましたが、税法科目は会計科目合格後に受験される方が多いため、非常にハイレベルな競争試験となります。

税理士試験を受験される方の多くは、大原やTACのような受験指導校を利用していること、また、税法科目は良質な市販教材が少ない(受講生を対象とした内容になっている、そもそも専用の教材自体が少ない…等)などの理由が挙げられるため、短期合格を目指すのであれば、迷わず専門講座の利用をお勧めします。

参考までに税理士試験のような簿記・会計系資格には定評のある受験指導校を2つほど紹介しておくので、利用するしないにかかわらず、一度、案内資料でカリキュラムや教材内容等をチェックしてみてはいかがでしょうか。
税理士講座の特徴
資格の大原 税理士講座
資格の大原と同じく、簿記・会計系資格には実績のある大手予備校。

講師陣が使用教材を制作するため、受講生の視点に立った分かりやすさを重視した内容に仕上がっている点がTACの強みの一つである。

ただし、TACや大原のような実績ある受験指導校であれば、教材やカリキュラムに違いはあれ、優劣はつけがたいので、後は自分の好みの問題となってくる。

そこで、まずは案内資料を取り寄せるなどして使用教材やカリキュラム等をチェックしてもらいたい。
税理士はもちろん、簿記検定や公認会計士といった簿記・会計系資格にはめっぽう強いことで有名な予備校。

合格に必要なノウハウが凝縮された無駄のない教材や講義、カリキュラムが用意されているため、受講者は学習に専念することができる。

また、受験生が特に苦手とする理論分野に関しては、合格に必要な論点がマスターできるよう複数の教材を併用しながら習得を図っている点は評価したい。

特に短期合格を狙う受験者は大原を選択する受講生も多いようである。