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司法書士試験の合格基準点の分析top
司法書士試験は〝筆記試験〟と〝口述試験〟がありますが、筆記試験合格者に待ち構えている口述試験で落ちることは稀なので、受験者にとっての最大の山場は、前者の筆記試験にあるとみて間違いありません。

司法書士試験の筆記試験は《択一問題》と《記述問題》とに分かれ、それぞれに合格基準点が設けられているため、極端に不得意な科目があると、その時点で不利(足を引っ張ってしまう)になってしまということを、まずは押えておいてください。

その点を踏まえた上で、司法書士試験の合否判定基準についてみていくことにしましょう。




司法書士試験の基準点と合格点について

冒頭でも説明したとおり、司法書士試験は《択一問題》と《記述問題》とに分かれますが、本試験では次のような形で出題されます。
午前の部 午後の部
2時間【9:30~11:30】 3時間【13:00~16:00】
択一問題 … 35問 × 各3点(105点満点) 択一問題 … 35問 × 各3点(105点満点)
記述問題 … 2問 × 各35点(70点満点)
憲法・民法・商法・刑法 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法
不動産登記法・商業登記法・司法書士法
つまり、試験は丸一日かけて行われますが、司法書士試験は、総合点のみで合否判定がなされるわけではなく、〝基準点〟と〝合格点〟によって合格者が選出される仕組みになっているわけです。
基準点 合格点
午前の部(択一問題)午後の部(択一問題と記述問題)それぞれに基準点があり、その得点に達しない者は、それだけで不合格となる。 基準点をクリアしただけでは合格することはできず、最終的には総合得点によって成績優秀な上位者のみが合格者となる。
このように、司法書士試験は、基準点と合格点によって合格者が決まりますが、過去10年ほどの基準点と合格点をまとめた資料が下記に示す推移表です。
司法書士試験[基準点&合格点の推移]
基準点 合格点
(280点満点★2
誤差
(合格点-基準点)
午前の部 午後の部 合計
多肢択一式
(105点満点)
多肢択一式
(105点満点)
記述式
(70点満点★1
H19 84点
(80.0%)
84点
(80.0%)
30.0点
(57.7%)
198.0点
(75.6%)
211.5点
(80.7%)
13.5
H20 84点
(80.0%)
78点
(74.3%)
19.5点
(37.5%)
181.5点
(69.3%)
189.5点
(72.3%)
8.0
H21 87点
(82.9%)
75点
(71.4%)
41.0点
(58.6%)
203.0点
(72.5%)
221.0点
(78.9%)
18.0
H22 81点
(77.1%)
75点
(71.4%)
37.5点
(53.6%)
193.5点
(69.1%)
212.5点
(75.9%)
19.0
H23 78点
(74.3%)
72点
(68.6%)
39.5点
(56.4%)
189.5点
(67.7%)
207.5点
(74.1%)
18.0
H24 84点
(80.0%)
78点
(74.3%)
38.0点
(54.3%)
200.0点
(71.4%)
215.0点
(76.8%)
15.0
H25 84点
(80.0%)
81点
(77.1%)
39.0点
(55.7%)
204.0点
(72.9%)
221.5点
(79.1%)
17.5
H26 78点
(74.3%)
72点
(68.6%)
37.5点
(53.6%)
187.5点
(67.0%)
207.0点
(73.9%)
19.5
H27 90点
(85.7%)
72点
(68.6%)
36.5点
(52.1%)
198.5点
(70.9%)
218.0点
(77.9%)
19.5
H28 75点
(71.4%)
72点
(68.6%)
30.5点
(43.6%)
177.5点
(63.4%)
200.5点
(71.6%)
23.0
★1:平成20年まで52点満点。平成21年度以降70点満点
★2:平成20年まで262点満点。平成21年度以降280点満点


この資料によると、択一問題の正解率(基準点)は、70%どころか80%を超える年度も少なくないことが見てとれます。

正解率70%を合否判定の基準にしている国家試験はありますが、正解率80%が合否判定の基準になるような試験は稀なので、この基準点からも、司法書士試験が、いかに厳しい試験であるということが理解できるのではないでしょうか(仮に易しいとされる試験でも、80%以上の得点をとるのは結構難しい…)。

一方、合格点については、平成21年度以降、記述式問題の得点が70点満点に変更され、総合得点が280点満点となったものの、正解率に関しては、概ね70%台で推移(ただし、平成19年は80%を超えている)していることから、正解率80%がひとつの目安となりそうです。

※ 司法書士試験は、あくまで相対評価試験(「受験者の上位●%」といったように成績上位の者から順に合格する試験制度。単純に合格基準さえ満たせば良いという試験ではないため、受験者同士で競い合わなければならず、受験者自身の本当の実力が問われやすいのが特徴)です。公式な発表があるまで、はっきりとしたことは言えないので、目安とされる基準点や合格ラインを満たしているから今年は大丈夫!と安心しないでください。





司法書士試験は独学に適した国家試験か !?

結論からいってしまうと、よっぽど自信がない限りは、司法書士試験はお世辞にも独学に適した国家試験であるとは言えません。

これは、法学部出身であろうとなかろうと関係なく、大半の司法書士試験受験者が、WセミナーやLEC東京リーガルマインドなどの受験指導校を利用しながら試験対策を行っています。

その理由はいくつかありますが、主なものとしては、まず先にも説明したとおり、午前の部・午後の部それぞれに足切り制度が導入されているので、試験で狙われやすい範囲をバランスよく勉強しなければならないこと、また、出題の約8割がマークシート形式とはいえ、本番では全問題を解くには試験時間が足らなくなるほど制限時間ギリギリまで掛かってしまう受験者も多く、合格圏内に入るための受験テクニック(絶対に落としてはならない問題や捨て問題を見抜く力、解答時間短縮のためのテクニックなど)も同時に身に付けなければならないことなどが挙げられます。

さらに、司法書士試験は司法試験ほど深い知識や思考力が試される試験ではありませんが、試験科目によって押えるべきポイントが異なってくるため、勉強法を変えながら(暗記中心 or 理解力中心…など)効率よく学習していく必要があります。

したがって、よほど要領のよい人でなければ、個人で行うには無理無駄が多いため、試験対策のノウハウをもっている専門スクールを利用し、受験者は学習に専念できる環境を作った方が賢明と言えるでしょう。
司法書士講座の特徴
司法試験に特化した受験指導校としてスタートしたという経緯もあり、特に法律系の国家資格試験対策には高い合格実績があるスクール。

講師に対する良い噂・悪い噂はあるが、講師層は厚く、法律系の資格取得に関するノウハウは、他の大手スクールよりも徹底している感はある。

また、伊藤塾と言えば、市販テキストが人気あるように、使用教材の質には定評があるため、専門講座の利用を考えているなら、検討してみる価値がある一校といえるだる。
法律系の資格試験対策には実績がある大手受験指導校のひとつがWセミナーである。

この手の超難関試験は講師陣が重要な鍵を握ってくるが、その点、Wセミナーはベテランの実力派講師(受験生から絶大な支持を得ている講師も在籍)を多数抱えているため、自分が理解しやすいと思える講師が見つけやすい。

また、意外と見落としがちなのがフォローシステムであるが、質問電話をはじめ、i-supportや追っかけフォローなど、フォロー体制も抜かりはないので、講座利用を考えている者は、一度、検討してみてほしい。