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危険物取扱者丙種の資格を取得するには、都道府県知事から委託を受けた指定試験期間(一般財団法人 消防試験研究センター)が実施する国家試験に合格しなければなりません。

一般的に国家資格に属する資格試験は、公的資格や民間資格などに比べると難易度が高く、合格率が低くなる傾向が見られますが、危険物取扱者丙種も同じような特徴が見られるのか・・・!?

公表されている受験者データや試験制度を基に、試験の難易度について少し客観的に分析してみましょう。

また、丙種試験対策に役立ちそうな市販テキストや問題集も併せて紹介しておくので、丙種の資格に興味のある方は参考にしてみてください。

分析!危険物取扱者:丙種の難易度

下記に示す【資料1】は、年度別に見た危険物取扱者丙種試験の合格率です。
合格率
平成23年度(H23.4月~H24.3月) 50.7% (+0.9)
平成24年度(H24.4月~H25.3月) 50.6% (-0.1)
平成25年度(H25.4月~H26.3月) 49.9% (-0.7)
平成26年度(H26.4月~H27.3月) 48.5% (-1.4)
平成27年度(H27.4月~H28.3月) 49.2% (+0.7)
危険物取扱者丙種の合格率推移グラフ
このデータによると、危険物取扱者丙種試験は、例年50%前後と、比較的、安定した推移を示していることがわかります

また、一般財団法人 消防試験研究センターが公式サイトで公表している試験結果を基に、月別にまとめたものがこちらになりますが、この資料を見ても、試験合格率が50%を大きく下回るようなことはないことから、丙種試験は、計算上2人に1人は合格していることになります。
丙種 受験者データ(H27.4~H28.3)
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
受験者 128 1,437 6,802 3,017 873 388 3,196 9,414 2,914 2,117 4,442 1,064
合格者 96 847 3,558 1,391 515 160 1,767 4,435 1,226 1,065 2,031 525
合格率 75.0% 58.9% 52.3% 46.1% 59.0% 41.2% 55.3% 47.1% 42.1% 50.3% 45.7% 49.3%
参考:一般財団法人 消防試験研究センターHP
丙種試験:月別合格率推移グラフ
危険物取扱者試験は甲種を除くと受験資格がないため、丙種は誰でも自由に試験を受けることができます。

また、全問マークシート方式の試験問題なので受けやすく、「とりあえず…」「腕試しに…」といった試験対策をほとんど行っていない勉強不足(興味本位)の受験者も多いと思われ、このような準備不足の受験者によって、試験合格率が見かけ以上に低水準で推移していることが十分考えられます。

つまり、勉強不足の受験組を除外した場合、公表されている合格率よりもずっと高い合格率で推移していると予想されるため、しっかりと試験対策を行っている受験者であれば、50%を大幅に上回る確率で合格しているはずです。
丙種の試験制度
危険物取扱者試験は丙種に限らず、甲・乙含め、すべての問題が択一式のマークシート試験で行われますが、甲種、乙種が五肢択一なのに対し、丙種は選択肢が1つ少ない四肢択一となっています。
例題

丙種危険物取扱者が取り扱うことのできる危険物の性状について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)水より軽いものが多い。
(2)静電気の火花で引火するものはない。
(3)発生する可燃性の蒸気は、空気より重い。
(4)引火性の液体である。

【(財)消防試験研究センターHPより抜粋】
選択肢が多いほど、解答に迷いが生じることもあるので、上位資格に比べると答えやすい試験制度であることは間違いありません。

ただひとつ、試験制度上の難点を挙げるとするならば、危険物取扱者丙種は出題問題数が少ない分、1問あたりの配点が大きい!ということです。

これはどういうことかというと、危険物取扱者試験は試験科目ごとに合格基準が設けられているので、単純に総得点では合否判定されません。

そのため、特に問題数が少ない丙種試験においては、1問あたりのウエートが高いため、ケアレスミスなどをしてしまうと致命傷(特に燃焼及び消火に関する基礎知識)になりかねないので細心の注意が必要だということです。
合格基準
試験科目ごとの正答が、それぞれ60%以上であること!
試験科目 問題数
危険物に関する法令(略:法令) 10問 5問不正解ならOUT!
燃焼及び消火に関する基礎知識(略:燃焼) 5問 3問不正解ならOUT!
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(略:性消) 10問 5問不正解ならOUT!
矢印 〈 例 〉
22問正解しても
燃焼で3問間違えたら
不合格
丙種の試験科目
危険物取扱者試験において、多くの受験者が最も苦手とする試験科目は「物理・化学」ですが、丙種では、物理学及び化学に関する試験科目はありません。

一応、物理・化学科目に該当する試験科目として「燃焼及び消火に関する基礎知識 」はありますが、出題される問題自体の難易度は低く、テキストに書かれている用語の意味を理解していれば答えられる問題ばかりです。

したがって、丙種試験においては苦手科目になるほどの難しさはないので、物理・化学に抵抗のある方も、ここは試験と割り切って用語の意味や特徴を暗記してしまいましょう。
例題2

燃焼において起きる現象について、次のうち最も適切なものはどれか。

(1)熱と光を伴う酸化反応
(2)熱と音を伴う酸化反応
(3)二酸化炭素と水が発生する分解反応
(4)二酸化炭素が発生する分解反応

【(財)消防試験研究センターHPより抜粋】


危険物取扱者:丙種対策テキスト&問題集情報

乙4類などに比べれば、市販のテキストや問題集の数は少ないものの、問題自体の難易度は低く、かつ、暗記型中心の試験問題なので、危険物取扱者丙種は独学でも十分対処できます。

そこで、参考までに定評のある市販テキストや問題集をいくつか紹介しておきますが、現時点において、エネルギー(石油、ガスなど)関連の仕事に就きたいという意思が既に固まっている者は、丙種を取得するよりも、はじめから乙種の取得を目指して試験勉強に取り組むことをお勧めします。

なぜなら、丙種に比べれば乙種試験の難易度は上がりますが、極端に難しくなるわけではないので、仕事上の需要が少ない丙種よりも、はじめから乙種の資格取得を目指して学習を進めた方が、時間や費用の無駄が省け効率的だからです。
丙種試験対策向けの市販教材