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矢印分析!危険物取扱者試験:合格率の推移【甲種】

矢印分析!危険物取扱者試験:合格率の推移【乙種】

矢印分析!危険物取扱者試験:合格率の推移【丙種】
石油やガソリンのような発火性・引火性の高い物質、つまり、火災を起こしやすい性質をもった物品の貯蔵取扱いを行うために必要となってくる資格が〝危険物取扱者(旧:危険物取扱主任者)〟です。

この危険物取扱者は、甲・乙・丙種の3種類に分類されますが、資格の区分によって試験の難易度が異なってきます。

そこで、過去の試験データ(合格率)を基に、危険物取扱者試験の難易度について、少し客観的に分析してみたいと思います。

分析!危険物取扱者試験:合格率の推移【甲種】

下記に示す資料は、過去5年間(平成23年度~平成27年度)における危険物取扱者《甲種》の試験結果から抜き出した合格率の推移状況です。
合格率
平成23年度(H23.4月~H24.3月) 33.1% (+0.3)
平成24年度(H24.4月~H25.3月) 32.8% (-0.3)
平成25年度(H25.4月~H26.3月) 33.2% (+0.4)
平成26年度(H26.4月~H27.3月) 32.8% (+0.4)
平成27年度(H27.4月~H28.3月) 32.2% (-0.6)
このデータによると、近年の危険物取扱者《甲種》試験の合格率は、例年30%台前半で推移しているようです。

合格率30%という数値を高いと見るか、低いとみるかは人それぞれ捉え方が違ってくるかと思われますが、難関と言われる司法書士試験や社労士試験などに比べると、それほど狭き門とは感じられません。

しかし、乙種とは違い、甲種は既にそれなりに知識を持った受験者が試験に臨んでいる(なぜなら、受験資格があるため、誰でも受けられるというものではない)ので、受験者の質は高いものがあります。

したがって、その点を考慮した上での合格率30%なので、しっかりと試験対策を行わないと合格は厳しいものがありそうです。

ちなみに、H27.4月~H28.3月まで実施された危険物取扱者《甲種》試験を月毎にまとめた集計表は下記のとおりです。
甲種 受験者データ(H27.4~H28.3)
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
受験者 361 1,457 4,775 787 787 669 2,584 4,944 715 816 4,252 758
合格者 137 461 1,396 266 249 273 812 1,568 273 243 1,449 254
合格率 38.0% 31.6% 29.2% 33.8% 31.6% 40.8% 31.4% 31.7% 38.2% 29.8% 34.1% 33.5%
参考:一般財団法人 消防試験研究センターHP
危険物取扱者甲種:合格率推移グラフ
年単位での集計を基にまとめた試験合格率は、概ね30%台前半と、比較的、安定した推移を見せていましたが、このデータによると、実施月によっては合格率が激しく変動することもあり、問題の難易度が一定でないことが伺えます。




分析!危険物取扱者試験:合格率の推移【乙種】

危険物取扱者《乙種》は、取り扱うことのできる危険物(物品)によって、さらに6つに分類されますが、過去5年間の第1~6類の合格率の推移状況は下記表のとおりです。
各類が取り扱える主な物品
第1類 塩素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類などの酸化性固体
第2類 硫化りん、硫黄、鉄粉、マグネシウム、引火性固体などの可燃性固体
第3類 カリウム、ナトリウムなどの自然発火性物質及び禁水性物質
第4類 ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油などの引火性液体
第5類 硝酸エステル類、ニトロ化合物などの自己反応性物質
第6類 過塩素酸、過酸化水素、硝酸、ハロゲン間化合物などの酸化性液体
合格率
第1類 第2類 第3類 第4類 第5類 第6類
平成23年度(H23.4月~H24.3月) 70.1% 71.7% 70.8% 34.0% 70.2% 66.4%
平成24年度(H24.4月~H25.3月) 70.9% 69.0% 70.2% 33.7% 69.6% 68.2%
平成25年度(H25.4月~H26.3月) 68.0% 66.9% 67.0% 31.8% 68.4% 65.0%
平成26年度(H26.4月~H27.3月) 67.3% 67.3% 67.5% 29.2% 68.6% 65.3%
平成27年度(H27.4月~H28.3月) 66.6% 65.6% 67.6% 29.4% 67.9% 65.4%
このデータによると、第4類(通称:乙4)の試験合格率だけが、甲種試験並みに低い水準で推移していますが、これにはいくつか理由が考えらえます。

まず第一に、これは乙4の出題内容が他の類(←乙4類を除く第1~6類)に比べ、難易度が高いというよりも、試験対策を行っていない受験者層によって合格率が引き下げられていると見るべきでしょう。

※ ガソリンや軽油、灯油など、乙4に指定されている危険物は、どれも日常生活に密接している物品が多いため、危険物取扱者試験の中でも特に受験者数(年間30万人前後)が多い。

つまり、乙4は他の類と比較して圧倒的に人気・需要ともに高いため、「とりあえず…」「試しに…」といった興味本位で受験する者や、会社から資格をとるよう迫られはしたものの、ほとんど勉強はしなかったといった勉強不足の受験者が多く含まれているということです。

※ 一方、乙4以外の甲種受験者は、受験者数も少なく、その資格を本当に必要としている受験者がしっかりと対策を行って試験に臨んでいることが多い。

また、第1・2・3・5・6類試験に臨む受験者の中には、既に乙4の資格を先に取得しており、試験科目の一部免除制度を利用して受験されているケースも多いため、合格しやすい立場にあることが考えられます(結果、乙4以外の試験合格率は高くなる!)。




乙種 受験者データ(H27.4~H28.3)
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
第1類 受験者 232 827 3,581 691 518 107 1,083 2,948 474 594 1,884 517
合格者 176 569 2,230 467 351 77 714 1,941 347 403 1,325 362
合格率 75.9% 68.8% 62.3% 67.6% 67.8% 72.0% 65.9% 65.8% 73.2% 67.8% 70.3% 70.0%
第2類 受験者 210 772 3,657 632 510 112 1,173 2,768 572 616 1,527 556
合格者 154 524 2,364 420 336 80 786 1,776 384 391 995 382
合格率 73.3% 67.9% 64.6% 66.5% 65.9% 71.4% 67.0% 64.2% 67.1% 63.5% 65.2% 68.7%
第3類 受験者 289 769 3,691 665 650 158 1,313 3,150 622 669 1,756 665
合格者 211 568 2,365 448 455 110 912 2,173 443 457 1,122 464
合格率 73.0% 73.9% 64.1% 67.4% 70.0% 69.6% 69.5% 69.0% 71.2% 68.3% 63.9% 69.8%
第4類 受験者 3,796 12,543 62,315 16,890 10,079 4,787 24,235 59,746 12,566 13,348 37,515 13,414
合格者 1,653 4,344 17,789 4,822 3,374 1,659 6,717 16,381 3,544 3,832 11,176 4,427
合格率 43.5% 34.6% 28.5% 28.5% 33.5% 34.7% 27.7% 27.4% 28.2% 28.7% 29.8% 33.0%
第5類 受験者 230 779 3,644 613 592 155 1,294 3,119 597 595 1,860 644
合格者 172 527 2,405 432 423 114 896 2,055 408 425 1,270 466
合格率 74.8% 67.7% 66.0% 70.5% 71.5% 73.5% 69.2% 65.9% 68.3% 71.4% 68.3% 72.4%
第6類 受験者 238 889 4,295 809 573 132 1,359 3,707 585 656 2,121 721
合格者 176 600 2,640 545 377 91 958 2,408 403 457 1,388 478
合格率 73.9% 67.5% 61.5% 67.4% 65.8% 68.9% 70.5% 65.0% 68.9% 69.7% 65.4% 66.3%
参考:一般財団法人 消防試験研究センターHP

危険物取扱者乙種:合格率推移グラフ


分析!危険物取扱者試験:合格率の推移【丙種】

危険物取扱者《丙種》の資格は、第4類に属する物品のうち、ガソリンや灯油、軽油、重油などを取扱うことができますが、甲種や乙種のように有資格者による立会い監督は行えません。

そのため、仕事上における需要も少なく、乙種に比べると、どうしても見劣りしてしまいますが、下記に示すデータのように、試験合格率に関しては、概ね2人に1人が受かる試験のようです。
合格率
平成23年度(H23.4月~H24.3月) 50.7% (+0.9)
平成24年度(H24.4月~H25.3月) 50.6% (-0.1)
平成25年度(H25.4月~H26.3月) 49.9% (-0.7)
平成26年度(H26.4月~H27.3月) 48.5% (-1.4)
平成27年度(H27.4月~H28.3月) 49.2% (+0.7)
なお、丙種試験における問題点をひとつ挙げるとするならば、乙4ほど需要がなく受験者数が少ないため、市販テキストや問題集の数が限られてくるということです(つまり、自分に適した教材が見当たらない場合も…)。
丙種 受験者データ(H27.4~H28.3)
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
受験者 128 1,437 6,802 3,017 873 388 3,196 9,414 2,914 2,117 4,442 1,064
合格者 96 847 3,558 1,391 515 160 1,767 4,435 1,226 1,065 2,031 525
合格率 75.0% 58.9% 52.3% 46.1% 59.0% 41.2% 55.3% 47.1% 42.1% 50.3% 45.7% 49.3%
参考:一般財団法人 消防試験研究センターHP
危険物取扱者丙種:合格率推移グラフ