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分析!宅建士:試験問題から見た出題傾向と対策【権利関係 分野】

宅建(平成27年度以降、宅建士に名称変更)は平成20年度まで権利関係に関する試験問題は計16問出題されていましたが、平成21年度以降は問題数が2問減少し、計14問の出題となっています。

※ 参考:平成16年度に実施された宅建試験の権利関係分野に関する出題数は計15問(設問1~15)。
平成20年度 平成21~24年度
出題問題数 ウェート 出題問題数 ウェート
権利関係 16問 32% 14問 28%
法令上の制限 9問 18% 8問 16%
その他の関連知識 9問 18% 8問 16%
宅建業法 16問 32% 20問 40$
年度によって、出題問題数の数は若干変動するものの、権利関係分野は、宅建業法に並んで非常に得点配分の高い分野です。

権利関係分野で中心となってくる法律は〝民法〟ですが、過去の出題傾向を振り返ってみると、代理や相続をはじめ、物権・債権などから幅広く出題されていることが見てとれます。

年々、宅建試験は難化傾向にあるといわれているように、確かに難易度の高い問題も目に付きますが、消去法で解ける問題も多いので、全体的に見ると、例年、受験者が目標とすべき最低限の得点(10点)は確保できるであろう標準レベルの問題で構成されていると言えるでしょう。

なお、近年は従来にはなかったパターン(判決文をもとに問題を解かせる…など)の問題が度々出題されており、より理解力を深め応用問題にも対応できるような実力が求められていますが、この分野を深く理解するには相当な学習時間を要するので、あくまで試験合格を目的とした対策を行うのであれば、あまり深入りはしない方が良さそうです。

また、借地借家法、不動産登記法、区分所有法に関する問題も毎年必ず出題されるため、過去問を中心に正確な知識をしっかりと押さえておかなければなりませんが、実施年度によって、問題の難易度に差が見られることから、この範囲についても、あまり深入りし過ぎない方がよいように思われます。

権利関係分野は、どちらかというと暗記力よりも理解力が求められるため、直前の追い込みがかけにくく、じっくりと腰を据えて試験対策に取り組まなければならない分野といえるので、できるだけ早い段階から取り掛かるようにしましょう。




参考:本試験の出題内容(年度別)
平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度
問1 意思表示 制限能力者 瑕疵のある意思表示 虚偽の意思表示
問2 代理権 代理権 停止条件 代理権
問3 消滅時効 取得時効 共有 民法の条文
問4 相隣関係 物権変動 根抵当権 表見代理
問5 担保物件 抵当権 債権譲渡 請負
問6 抵当権(消滅請求) 債務不履行(損害賠償) 相殺 物権変動(所有権移転登記)
問7 法定地上権 債権者代位権 転貸借 物上代位
問8 契約解除 保証 債権の発生原因と種類 債務不履行(損害賠償)
問9 贈与 契約解除 不法行為(売主の担保責任) 使用者責任(損害賠償)
問10 売買契約 遺言 相続 相続(法定相続分・遺留分)
問11 借地権 事業用借地権 借地権 借地権
問12 使用貸借契約(一時的居住) 借家 定期建物賃借権 借家権
問13 区分所有法 区分所有法 区分所有法 区分所有法
問14 不動産登記法 不動産登記法 不動産登記法 不動産登記法

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分析!宅建士:試験問題から見た出題傾向と対策【宅建業法 分野】

権利関係と同じく宅建試験における得点配分の高い分野が〝宅建業法〟ですが、民法とは違って、法律の学習経験のない初学者でも、比較的、理解しやすい面があり得意科目にされている受験者は多いようです。

そのため、この分野でいかに得点を稼ぐことができるかが合否を分ける重要なポイントにもなってきますが、宅建業法とは、一般消費者に不利益を与えないよう、宅地建物の取引を行う上でのルールを定めた法律なので、不動産関係の仕事に従事している方にとっては非常に理解しやすい反面、学生や主婦にはとっつきにくい面があります。

しかし、「あれはダメ!」「これはよい!」といったように、どちらかというと理解力よりも暗記力がものをいう分野であり、また、例年、同じような論点が繰り返し出題される傾向が強いため、過去問を徹底的に学習し、知識(特に数字に関するルール)を整理しながら頭に叩き込むことが大切です。

宅建業法は、覚えれば覚えただけ得点に結び付けやすい分野なので、間違えやすいルールなどはノートに書き出し、通勤時間などのちょっとしたすき間合間を利用ながら知識の定着化を図ると効率的です。

また、この分野は特にケアレスミスが致命傷にもなりかねないので、直前期は必ず総復習を行い、正確な知識を身に付け本試験に臨むようにしましょう。

なお、近年の出題傾向を分析してみると、出題パターンとしては最も正解率の低い個数問題が増えているような気がしないでもありません。

※ 個数問題:正しい(誤っている)ものはいくつあるか?といった形で出題し、解答群には一つ、二つ、三つ、四つといった選択肢を用意するが、場合によっては〝なし〟といった解答を用意することもある。

個数問題は、選択肢すべてを検討し、かつ、正確な知識がないと正解肢にたどりつかないため厄介な問題ですが、解答までに時間がかかる場合もあるので、時には後回しにするといったテクニックも必要です。
参考:本試験の出題内容(年度別)
平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度
問26 宅建業の免許 宅建業の免許 宅建業の免許 宅建業の免許
問27 宅建業の免許 宅建業の免許(欠格事由) 宅建業の免許 宅建業の免許
問28 宅建業の届出 廃業の届出・名義貸し等 取引主任者と主任証 広告
問29 宅建業の免許 事務所等 取引主任者の登録 媒介契約
問30 営業保証金 取引主任者登録・主任者証 営業保証金 重要事項の説明(35条)
問31 売買契約 営業保証金 媒介契約 37条書面
問32 専任媒介契約 広告規制 重要事項の説明 35条・37条書面
問33 重要事項の説明 媒介契約 重要事項の説明 営業保証金
問34 重要事項の説明 契約書面 35条・37条書面 手付金
問35 37条書面 重要事項の説明 クーリング・オフ 報酬
問36 37条書面 重要事項の説明 広告規制 取引主任者
問37 売買契約 37条書面 手付金等 クーリング・オフ
問38 売買契約 クーリング・オフ 保全措置 8種規制
問39 手付金 債務不履行 割賦販売契約の解除等 瑕疵担保責任
問40 売買(媒介)契約 売買契約 報酬額の制限 宅建業法の規定
問41 報酬 手付金等の保全措置 宅建業法の規定違反 宅建業法の規定違反
問42 標識・報酬額の掲示等 報酬額の制限 案内所等の届出 宅建業法の規定(案内所)
問43 従業者・帳簿等 保証協会 保証協会 保証協会
問44 宅建業保証協会 監督処分 監督処分 監督処分
問45 監督処分 住宅瑕疵担保履行法 住宅瑕疵担保履行法 住宅瑕疵担保責任



宅建士試験対策!やってはいけない勉強方法

宅建は一昔前に比べ難しくなったといった声も聞こえてきますが、基本的に過去問をベースとした暗記型の試験だということには変わりありません。

そのため、他の資格試験に比べて、市販テキストや問題集が充実している宅建試験に関しては、独学でも十分、合格が狙えるはずなので、比較的、学習時間に余裕がある方には、個人的には独学をお勧めします。

しかし、「どんなテキストや問題集を使ったらよいのか分からない…」「独学ではちょっと心配だ…」といった不安を抱いていたり「社会人なので勉強時間が限られている…」「短期合格する必要がある!」といった条件に当てはまるような人は、独学よりも受験指導校の宅建講座等を利用した方が、精神的にも余裕が生まれ、学習がスムーズに進むといった方もいることでしょう。

そういう場合は、専門講座の利用も視野に入れてみるのも良さそうです。

この手の試験勉強は、途中で挫折しないためにも自分の最適な勉強法で取り組むことが最も重要なので、まずは自分がやりやすい学習スタイルをじっくりと検討することから始めてください。
試験対策のポイント
チェック出題された問題すべての選択肢を理解する!

矢印出題されたすべての選択肢において、どこが正しい(誤っている)のかを理解する

チェック1問あたり2分で解くことを意識する!

矢印マークシート方式の試験で時間切れによる未解答はNG!そのため、試験範囲を一通りマスターしたら、時間配分を意識しながら問題を解く練習に努める

チェックこなすべき過去問題集や予想問題集の冊数は限定する!

矢印1度解いたら次の問題集へと手当たり次第に手を広げるのではなく、ある程度、期間を置いたら同じ問題集を解くことで正確な知識の定着を図る




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