国家資格.net ~ 宅地建物取引士 編 ~
らくらく宅建塾の使い勝手と評判top

分析!らくらく宅建塾は宅建士受験生なら使うべきテキストか !?

宅建士(旧 宅建)試験対策向けのテキストは数多く出回っていますが、中でも佐藤孝著(現在の著者は佐藤氏の名が消え宅建学院となっています)の『らくらく宅建塾』は、独学者のバイブル的テキストであり、今でも宅建士を目指す受験者の間では愛用者が多いようです。

※補足:2017年度版は、デザインが一新(出版社も変更)されていますが、内容は悪くないかと…

かくいう私も『らくらく宅建塾』をベースに勉強(独学)していた思い出があり、本書で学んだこと(理解したこと)が本試験で役立ったことは事実です。

しかし、昨今の宅建士試験の性質を踏まえると、必ずしも本書を使わなければ宅建士試験の合格は難しい!というわけではないと思われます。

そこで、なぜ『らくらく宅建塾』を使いながら試験対策を行っている人が多いのか?について分析してみましょう。
権利関係の解説は秀逸!だが…
宅建士試験は、大きく4つの分野(①権利関係②宅建業法③法令上の制限④その他の関連知識)に分けることができますが、中でも民法が深く関わってくる〝権利関係〟を苦手とする受験者は少なくありません。

そのため、この権利関係を、いかに理解し本試験で得点に結びつけるかが試験突破の鍵を握っていると言ってもよいのですが、『らくらく宅建塾』は、他の市販テキストに比べると、この分野に関する内容がとても解りやすくまとめられており、法律の学習経験がまったくない初学者でも整理しながら頭に入る工夫が随所に見られます。

※ 法律初学者には理解しづらい部分もあり、学習始めは内容がチンプンカンプンで自信を無くしてしまう方もいるようですが、本書を2度~3度読み続けているうちに、次第に全体像が見えるようになり内容の方も理解できるようになってくるはずです。

事実、権利関係に関する説明が解りやすいといった口コミは多く、私自身の経験から言っても、この分野に関しては、繰り返し読み込むことで、権利関係の基礎知識が頭の中で整理しやすかったため、この点に関しては、他の基本書と呼ばれるテキストよりも解りやすかった感があります。

一方、権利関係と同じく本試験における得点配分の高い〝宅建業法〟は、権利関係に比べると理解しやすい分野なので、この分野に関しては他のテキストよりも断然解りやすかった!とまでは感じられませんでした。

また、『らくらく宅建塾』の第4編〝その他の分野(関連知識)〟に関しては、ページ数も少なく、かなりざっくりと説明・解説しているため、本書に書かれている内容さえマスターすれば大丈夫!とは正直思えません。

つまり、この分野に関しては本書よりも力を入れている良質なテキストが他にあるということです。

そのため、本書は法律初学者には特に難解な権利関係分野の基礎を理解するテキストとしては非常に優れており、その点が『らくらく宅建塾』を指示する受験者が多い理由のひとつなのかもしれません。

したがって、権利関係を得意とする受験者などは、他の市販テキストを使って試験対策を行うのも一法かと思われます。
らくらく宅建塾さえマスターすれば大丈夫 !?
本書に書かれている内容さえマスターすれば、宅建士試験に合格できるのか?と問われたならば、それは「危険である!」と答えておきましょう。

確かに、この『らくらく宅建塾』は試験対策に有効な良質なテキストですが、ここ数年の宅建士試験は問題が難化傾向にあり、本書で身に付けた知識だけで合格ラインを超えることは少し無理があるのではないかと感じられます。

つまり、『らくらく宅建塾』は、法律初学者が宅建の全体像を知り、試験対策の基礎知識を身に付けるにはうってつけの基本書に当たるということです。

したがって、本書で習得した知識をベースに、数多くの過去問や予想問題集を解くことで、知識の肉付けをしていかなければ本試験突破は厳しいものがあるでしょう。

しかし、宅建士の試験対策向けテキストを、いったいどれにしようか迷っているという方には、個人的には本書をおススメします。
『らくらく宅建塾』の特徴
チェック試験合格に必要な最低限の情報がコンパクトにまとめられている!

チェック暗記すべき事項は覚え易い語呂合わせを利用!

チェック2色刷りをはじめ、イラストや図を適所に配置し、読み手に飽きがこないメリハリを効かせた文章構成 !




らくらく宅建塾が使いにくいと感じたら…

テキスト選びのコツ
宅建士は業種を問わず、ビジネスで役立つ基本的な法律(民法上の契約や権利義務関連の知識など)を学ぶだけでなく、知っておいて損のない身近な法知識(マイホーム購入時など)が身に付くため、不動産業界以外の社会人や主婦、学生などの受験者が多いのも特徴のひとつです。

そのため、法律色の強い一面があり、また不動産業界で働いた経験がないとイメージし難い不動産売買に関する内容が多く含まれている宅建の勉強は、これから人生で初めて本格的に法律の勉強に取りかかろうとする法律初学者にとっては、学習がスムーズに進まず自信を無くしてしまう人も少なくないようです。

しかし、どんなに愛用者が多く、とても分かりやすいと評判の『らくらく宅建塾』が、必ずしもあなたにとって使いやすいテキストであるとは限りません。

そこで、『らくらく宅建塾』以外で、比較的分かりやすいと思われた代表的なテキストを2冊程紹介しておくので、『らくらく宅建塾』以外のテキストを探し求めている方は、書店に寄った際には、一度手に取り中身をチェックしてみることをおススメします。
テキスト選びの3ヶ条
チェック文字が大きい!

矢印どのページも小さな文字が一面びっしり埋め尽くしているようなストは読みづらいだけでなく、見ているだけでウンザリしてくる。

チェック図・イラストが適度に挿入されている!

矢印図やイラストを随所に挿入することによって、文章だけでは理解しづらい内容がイメージしやすくなる。

チェックカラー(2色刷り)である!

矢印黒1色で印刷されたテキストよりも、適度な色使いで視覚的にもメリハリを効かせた内容の方が読み進めていて飽きがこない。
U‐CANの宅建 速習レッスン
『らくらく宅建塾』ほど名実共に知られた愛用者の多い不動のテキストとまではいきませんが、比較的、利用者が多いと言われている基本書が、この『U‐CANの宅建 速習レッスン』です。

本書に限らず、ユーキャンの資格関連テキストは、いずれも特に初学者を意識した丁寧な作り(その分『らくらく宅建塾』よりもページ数が多くボリュームがあります。)を心がけている感が読み手にも伝わってくるため、学習者によっては『らくらく宅建塾』よりも解りやすい!と感じる方も出てくるかと思われます。

※ 第1編に全4分野中、受験者が最も理解しやすいと思われる宅建業法をもってきている点(『らくらく宅建塾』は、権利関係(民法)に関する分野からスタート)も、法律初学者のモチベーションを下げさせないための配慮なのかもしれません。

本書は『らくらく宅建塾』よりもボリュームある基本書となっていますが、価格、テキストの大きさ(A5判)については、ほぼ差はないので、書店に立ち寄った際には、双方のテキストを見比べてみることをお勧めします。
みんなが欲しかった!宅建士の教科書

近年、使用者が増えている注目の書籍が、TAC出版の『みんなが欲しかった! 宅建士の教科書』です。

『らくらく宅建塾』と同様、入門書として利用するには取りかかりやすい良書で、ビギナー受験者には特に分かりやすく、かつ、読みやすい構成や工夫が随所に見られるため、『らくらく宅建塾』が自分にはちょっと合わないかも…と感じた方にお勧めしたい1冊です。

ただし、初学者を意識した分、本試験を突破するだけの濃さはないため、必ず他の問題集を利用するなどの対策が必要になってきます。



宅建士は独学向きの試験か否か?
宅建士は権利関係分野の民法をはじめ、法令に関する問題が多数出題されます。

そのため、普段、法律に慣れ親しんでいない一般受験生の中には、近年の難化傾向(かなり細かな知識まで要求するような問題も見らます)を踏まえ、昔以上に独学にするか、それとも専門講座を利用するかで迷ってしまう方が多いようです。

しかし、宅建士は人気も高く、『らくらく宅建塾』をはじめとした良質な市販テキストや問題集が他の資格試験に比べ非常に充実しています。

また、解答方法が四肢択一の完全マークシート方式であること、例年、出題されやすい論点がある程度予測できること、得点配分の高い宅建業法などの法令は、初学者でも、比較的、理解しやすいことなどの特徴があり、これらの点と個人的経験を踏まえると、中途半端な勉強さえしなければ、自分が使いやすいと思えた市販テキストや問題集を利用しながらの独学で十分合格が狙える試験だと感じられます。

したがって、比較的、学習時間に余裕がある方には、個人的には独学による学習スタイルをおススメしますが、「独学ではちょっと心配だ…」「どんな教材を使ったらよいのか分からない…」といった不安を抱いていたり「社会人なので勉強時間が限られている…」「短期合格する必要がある!」といった条件に当てはまる人は、独学よりも資格スクールが開講している宅建講座等を利用した方が、精神的にも余裕が生まれ、学習がスムーズに進むといった方もいるでしょう。

そこで、参考までに宅建士試験に定評のある大手スクール(どちらも資料請求自体は無料)を2つほど紹介しておきます。

専門スクールでは「いったいどのようなカリキュラムや教材を使って試験対策を行っているのか?」その全体像を把握することは、これから独学で試験対策に取り組む受験者にとっても十分参考になるはずです。

※ 大手資格スクールが配布している案内資料の中には、近年の出題傾向等の試験ガイドが詳しく掲載されているものもあります。

要は自分に合った勉強スタイルで学習することが何よりも肝心なので、講座を利用するしないにせよ、一度、各講座で行っているカリキュラムや教材内容等をじっくり見比べてみてはいかがでしょうか。
宅建士講座の特徴
資格の大原 宅建主任者講座
大原と同様、特に宅建に強い受験指導校というわけではないが、受験ノウハウが豊富で実績もある。

宅建が満点を目指す必要のない試験であることから、試験合格を最優先とした満点にこだわらないカリキュラムや教材を用意することで受講者の負担を軽減してる。

そのため、短期合格を目指していたり、勉強時間が限られてくる受験生には検討の価値があるかもしれない。

ただ、大手スクールであれば、基本的に使用教材やカリキュラム、サポート体制等に大きな優劣の差はみられないので、後は受講者の好みで選択してほしい。
宅建試験に関しては一発合格主義をモットーとする大手スクールのひとつ。

特に宅建に強い予備校というわけではないが、教材作成から講義、質問まで受験指導のプロが万全の指導体制でサポートしてくれるため、受講生にとっては心強い環境と言えよう。

また、習熟度に応じてコース選択ができるため、勉強に取り組みやすく、学習箇所を迷わせない(各問題に重要度を表すランク付けを行う…等)独自教材を使用しているので、一度、案内資料で教材の詳細やカリキュラム等をチェックし、TACなどと比較してもらいたい。