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行政書士試験の勉強法:法令科目top
矢印行政書士試験の勉強法【択一式&多肢選択式対策】

矢印行政書士試験の勉強法【記述式対策】

行政書士試験:法令科目の出題傾向と特徴を知ろう!

行政書士試験勉強法についての説明に入る前に、まずは法令科目の出題傾向を把握しておきましょう!

行政書士試験は、新試験制度がスタートした平成18年度以降、法令科目の出題問題数が【40 ⇒ 46問】に増えました。

改正当時は、この問題数の増加が、いったいどの科目にどの程度影響してくるかが注目すべきポイントでしたが、これまでの出題配分を分析してみると〝行政法〟と〝民法〟に関する問題数の増加が目立ちます。

特に行政法に関する問題数の増加は顕著で、今後、行政書士試験対策において最も重点的に勉強しなければならない重要な試験科目といって間違いありません。

また、これまでなかった出題形式の〝多肢選択式問題〟については、新試験制度以降、毎年出題されていますが、問われる内容は、憲法や行政法の基礎的知識に関するものが中心であって、日頃からしっかりと試験対策を行っていれば解答できる問題が多いようです。
出題配分(試験科目別)
試験科目 H22 H23 H24
 択一式
(各4点)
多肢選択式
(各8点)
記述式
(各30点)
択一式
(各4点)
多肢選択式
(各8点)
記述式
(各30点)
択一式
(各4点)
多肢選択式
(各8点)
記述式
(各30点)
基礎法学 2 2 2
憲法 5 1 5 1 5 1
行政法 行政法の一般的な法理論
(行政法全体の総合問題を含む)
5 19 2 1 6 19 2 1 6 19 2 1
行政手続法 3 3 3
行政不服審査法 2 2 2
行政事件訴訟法 3 3 3
国家賠償法 2 2 2
地方自治法 4 3 3
民法 9 2 9 2 9 2
商法 5 5 5
合計 46 46 46

試験科目 H25 H26 H27
 択一式
(各4点)
多肢選択式
(各8点)
記述式
(各30点)
択一式
(各4点)
多肢選択式
(各8点)
記述式
(各30点)
択一式
(各4点)
多肢選択式
(各8点)
記述式
(各30点)
基礎法学 2 2 2
憲法 5 1 5 1 5 1
行政法 行政法の一般的な法理論
(行政法全体の総合問題を含む)
5 19 2 1 5 19 2 1 3 19 2 1
行政手続法 3 4 3
行政不服審査法 2 2 2
行政事件訴訟法 3 3 4
国家賠償法 2 1 2
地方自治法 4 3 3
その他 1 2
民法 9 2 9 2 9 2
商法 5 5 5
合計 46 46 46
新試験制度になって以降、各試験科目の出題配分は、若干の変動は見られるものの、ほぼ同じような形で推移していることから、出題問題数に関しては、今後、大幅な改正でも行われない限り、概ね同じような比率で出題されることが予想されますが、最近は行政法などの分野で、これまで見られなかった初出題の問題(国家行政組織法、国家公務員法など)も出始めています。




行政書士試験の勉強法 【択一式&多肢選択式問題対策】

択一式問題対策
新試験制度(平成18年度)スタート以降、法令科目における択一式問題は、行政法に関する出題数の増加が目立ちますが、全体的には条文・判例に関する基本的な知識を問う問題が多く見受けられます。

そのため、条文・判例の知識と理解力を重視した基本テキストや問題集で修得し、その後、過去問や演習問題などで実力を付けていくオーソドックスな勉強法が、今後も行政書士試験対策には有効かと思われます。

ただし、先にも述べたとおり、近年の行政書士試験の特徴として、行政法と民法の試験科目に対するウェートが上がってきており、かつ、細かい知識が問われる問題も増えつつあるので、特にこの2科目に関しては重点的に勉強し、いかに得点に結びつけることができるかが合否の鍵を握ってくるでしょう。
試験科目 学習時間の
ウェート
試験対策&勉強法
基礎法学 ★★★ 学習範囲は広い。法令用語等の基礎的知識が問われる問題が多いが、稀に難問が混じっている。
憲法 ★★★★ 特に条文の基礎固めが重要であり、本試験では正確な理解力が求められている。また、人権がらみの判例も重要な論点であり、条文と判例を関連付けながら学習を進めていくこと。
行政法 行政法の一般的な法理論 ★★★★★ 行政書士試験においては最も学習時間を割くべき試験科目である。出題問題数の増加により、基礎的知識だけでなく、より深い知識・理解力が求められるようになっってきている。例年、条文に関する問題が中心となってくるが、行政法は、漠然と条文を読んでいるだけでは理解しがたい側面を持っている。そこで、まずは行政法に関する専門用語の理解に努めるとスムーズに勉強が入りやすいので、イラスト入りのテキスト用語集を用いて基本的事項から押えていくこと。
行政手続法
行政不服審査法
行政事件訴訟法
国家賠償法
地方自治法
民法 ★★★★★ 今まで出題されてこなかったような深い知識が問われる問題も見られはじめたことで、条文が多く学習範囲の広い試験科目である民法は、試験対策が立てにくく学習時間もかかる。民法は、他の法令科目を理解する上でも基礎に当たる重要な科目であることから、できるだけ早期に取り掛かること。学習範囲が広いことから、過去問題の出題範囲を押えるとともに、重要な条文や判例についての深い知識・理解力をやしないながら着実に知識を深めていくこと。
商法 ★★★ 民法の特別法として位置付けられている商法は、民法と同じく学習範囲が大変広い試験科目である。従来の試験制度の下では、得点配分も低く、はじめから捨て問題とするのも戦略のひとつではあったが、近年、問題数が増加傾向にあり、できるだけ得点に結び付けておきたい科目となってきている。総則や商行為の基礎知識は一通り押えるとともに、会社法の改正点などは重要論点となってくるため必ず勉強しておくこと。
多肢選択式問題対策
新試験制度以降、多肢選択式問題は毎年出題されていますが、今後も必ず出題されるといった保証はないので、対策が立てにくいところです。

また、出題数も3問と少なく、過去問題を振り返ると難易度の高い問題と標準レベルの問題が混じって出題されていることから、どこまで深入りして勉強すればよいのか迷うところでもあります。

しかし、過去問題を分析すると、憲法や行政法の基礎的知識に関するものが中心になっていることから、何か特別に多肢選択式問題対策を行うよりも、択一式問題対策さえ、しっかりと行っていれば対処できるものと思われます。

※ 行政書士試験は基本的に絶対評価試験(公表されている合格基準さえ満たせば誰もが合格する試験制度)であることから、数少ない超難問などは捨てても合否に影響してきません(ただし、平成26年度試験において初の補正あり!)。





行政書士試験の勉強法 【記述式問題対策】

新試験制度がスタートしたことによって、行政書士試験における記述式問題にも大きな変化が見られます。

問題数については、解答にかかる時間を考慮しての減少だと思われますが、過去問題を振り返ってみると民法[2問]と行政法[1問]というパターンで出題してくるようです。

※ ただし、今後も同じ法令科目が出題されるという保証はない…
出題内容の変更イメージ
そして、記述式試験で特に注目すべき点は、その配点の高さです。

択一式問題が[4点/1問]に対し、記述式問題は[20点/1問]という突出して高く、記述式でいかに得点を稼ぐかが行政書士試験の合否を分ける大きな分岐点となってくるのは間違いないでしょう。

そのため、問題数は減少したものの、その重要性は以前よりも高く、できるだけ得点に結び付けたいところです。

過去問題を分析してみると、行政書士試験における記述式問題も択一式問題対策と関連しているところが多く、条文などに関する問題がメインとなっています。

条文と判例に関する基礎力をしっかりと身に付け、正確に理解しておくことが、択一式問題と同様、記述式問題対策においてもベースとなってくるはずです。

また、簡潔に解答する短文作成能力も必要ですが、解答欄に記する漢字間違え(←部分点がもらえるかどうかもわからず、配点の高い記述式問題においての漢字間違えは致命的)等のケアレスミスをしないためにも、日頃から紙に書く方法で行ってください。
独外の適した資格試験なのか!?
従来、行政書士試験の勉強法は独学で十分合格が狙える国家試験だと言われ続けたきましたが、近年の試験状況を見る限り、そう生易しい試験ではないことが伺えます。

その背景には、いままで通用してきた過去問中心の暗記型学習法では解答を導き出せない問題が増えており、より深い法知識や理解力を重視した試験対策はもとより、試験委員の分析なども同時に行っておいた方がよいケースが度々見られるからかもしれません。

そのため、近年の勉強法は資格スクールが開講している専門講座を利用しながら試験突破を目指す学習スタイルへと移行しつつあるようです。

しかし、行政書士はスクール講座の利用が前提とされる司法書士や公認会計士ほど難しい試験ではないので、独学でも合格を狙える試験であることには変わりありません。

つまり、独学で試験対策を行う人は、数年前とは事情が異なり、かなり厳しい現実が待ち受けている…ということを肝に銘じて、しっかりと取り組まなければならないということです。

したがって、自分に合った勉強法で試験対策を行うことが何よりも重要なので、まずは、いったいどちらの学習スタイル(独学 or 講座)が自分には適しているのか慎重に検討する必要があります。

そこで、参考までに行政書士試験対策には定評のある大手スクール(資料請求自体は無料)を2つほど紹介しておくので、まずは利用するしないにかかわらず、案内資料を取り寄せてみてはいかがでしょうか。

専門スクールでは「いったいどのようなカリキュラムの流れや教材を使って試験対策を行っているのか?」を把握することは、独学を考えている受験者にとっても参考になる部分があったり、場合によっては「自分にはこの講座を利用した方が無理なく取り組めるかも…」と、気付かされることもあるはずです。
大手スクール行政書士講座の特徴
資格の大原 行政書士講座
行政書士は法律系国家資格の登竜門的な資格であることから、法律の勉強は初めてという初学者も少なくない。

大原では入門者向けコースをはじめ、既にある程度、法知識の身に付いている上級コースなど、自分の現時点での実力に合わせた講座選択ができる点はLECなどとほぼ変わらない。

また、教育訓練給付金制度の指定コースもあるので、該当者はその制度を活用するとよいだろう。(LECなどでも対象講座あり)
会計系資格に強いTACだが、近年は法律系資格にも力を入れており、それなりに実績もあるようだ。

大手資格スクールだけに、試験攻略のノウハウは十分にあるため、初学者でも無理なく実力が身に付くよう毎年改訂されるオリジナル教材を使用しながら、効率的に学習できるカリキュラムが組まれている。

行政書士レベルであれば、大手スクールの内容に合否を大きく左右するほどの差はないので、後は使用教材の内容や費用、フォロー制度等をパンフなどで他校と比較しながら、自分に最適な講座を選択してほしい。